チームの未来をTrustする
※ この記事は「LayerXアドベントカレンダー2023春」の20日目の記事です。 今回は、「チームの未来をTrustする」をテーマにお送りします。1日前の記事はMone Haginoさんの記事「「誰もいない場所で戦う」「ハッカーであれ」「後悔最小化」―LayerXで4ヶ月間インターンして学んだ3つのこと|Mone Hagino|note」でした。明日はMDMのEM、Shun Masudaさんの予定です!
こんにちは、LayerX Fintech事業部のサルバです。普段は三井物産デジタル・アセットマネジメントに出向し、個人向け安定資産投資サービスALTERNAの開発のリーダーをやっています。
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みなさまに是非登録いただけると嬉しいです。期待に答えられるようにがんばります。
開発のよもやま話は山のようにあるのですけれど、今年のテーマの「Trustful Team」について、 三井物産デジタル・アセットマネジメントで開発する日々の中で考えていることなどを書きたいと思います。 前半は主に透明性について、後半はチームの成長をシビアにただ確実にTrustしていくことについて書きます。
目次
- 透明性はopenさを育む
- 透明な情報から未来を引き出す
- 未来志向で、時間の力を信じて託す
透明さはopenさを育む
LayerX羅針盤にあるように、情報の透明性は個人のアウトプットと、それを統合したチームのアウトプットにとって非常に大切な要素です。
事業も組織も、そして個人も時間とともに変わっていくため、この透明性というのも(そもそも1つの指標で測れるものではありませんけれど)時間とともに変わっていきます。 なので、情報の透明性を担保する方法も定期的に見直すことはどうしても必要になってしまいます。Fintech事業部の丸野さんの煽り気味のタイトルの記事にあるように、 note.com
「一番透明性を求める人が、知りたいときにアクセスできる状態」
であるとか、
情報のアクセシビリティを上げることで、1人1人のパフォーマンスが最大化すると信じること(=チームへの強い信頼)
という基本的な理念についてチームで目線を揃えた上で(ここは結構大変、日々の凡事徹底が問われます)、足元で日々改善しないといけません。
透明性(ある意味でのopeness) を保つことの実践は、個人と組織に必然的に顧客志向と柔軟で新しいことに取り組む心(open-mindedness)を育むと思っています。 すこし具体度を上げて言うと
- プロダクト開発の過程で生み出されるアウトプットのレビュー(とプロセス)
- 不具合/障害などの報告対応(とプロセス)
- プロダクトのイケてなさ/イケてるところを指摘しあう試み
- 戦略やOKRの策定
などで、意思決定の元になったデータや考え方(前提)が明らかであることは、端的に誰かからのフィードバックを受けやすくなるという意味でよいことだと思います。 反対に言えば、前提がよくわからないとフィードバックがそもそも成立しません(例:「そこは実はこういう背景があって」とか「歴史的にこうなっていて」などが後出しされるなど)。 透明性を保つための試みは非常に草の根のコミュニケーションだとわたし自身は考えています。
チームに情報を提供する側は、受け手側の負荷が低い方法(フォーマット・言い回しなど含む)で情報を出していくことと、浸透させるのに時間がかかる情報は何度でも意志を持って言い続ける必要があります。
受け止める側やフィードバックする側は発信側をリスペクトしつつ、前提や意図を汲み取って前向きなフィードバックをすることを心がける必要があります。意思疎通の土台があると透明性の力をさらに大きく使うことができるので、思考プロセスのうち重要な部分をいかに速く的確に伝えるかは、透明性を保ちつつ議論を速くすすめるために大切だと考えます。
透明な情報から未来を引き出す
プロダクトの企画や仕様に「なぜやるか」をファクトや考え方・前提と共に書くのは非常に大切だし、MTGならば、意図を引き出すようなファシリテシーションや、発言の頭で意図をはっきりと伝えられると心地よく透明性を保てるように思えます。
実際に「単なる興味本位で聞くんですけどとか」「〜の観点で話すんですけど」とか「議論のために言うんですけど」などの枕詞をつけた会話はとても心地良いと感じます。特に、リモートワークが当たり前になってからは、より気をつけなければと思ったりします。
そして、各メンバーの思考プロセスや発言の中には
- 「今はできないけれど、こういう姿を目指したい」
- 「松・竹・梅プランがあるけれど、速く出して改善したいからとりあえず梅で」
といった、未来への視点が入っていることがあるかなと思います。未来には(たとえ漠然としていても)メンバーの思いがこもっているので、 これをただ足元の効率性を優先して後に回すのではなく、受け手側がその意志をより受け止めることで、チームが進むべき方向性についても目線を揃えやすくなると思います。
未来への意志を尊重し、時間の力を信じて託す
チームが届けられるプロダクトの提供価値について、あるアイデアの中には未来への視点が含まれています。 未来には必ず不確実性があるので、誰かが良いと思った未来(意図)を汲み取って、willがある人に託すことでチーム自体を成長させる。
そういう改善サイクルをうまく回す地道な活動だけが、着実にチームを強くするなと最近は感じることがあります。 そう感じたきっかけとしては、ALTERNAチームの振り返り会に関する反省があります。
チームを運用していると
- チームの課題(Problem)として上がったことに対するTryがすぐには効果を上げない
- プロダクトの大きな変更の前段になるテスト的な施策が芳しい効果を上げない
ということは多々あると思っていて、効率を優先するとひどく近視眼的に「意味がないからやめよう」とただ未来を骨抜きにしてしまうことがあるのですけれど(実際にALTERNAでも結構ありました)
- 効果が出るまでの期間、時間軸
- 効果が出ない理由
- 施策の本来の意図と顧客(やチーム)の課題
ここの認識をまず揃えていくことと、明らかな失敗ならばすぐに方針転換をする柔軟性が大切だと思います。
良い改善サイクルを回すためには、未来像を明確にしておくことが大切で、その土台があると、チームやプロダクトの現状に対してシビアな指摘をしあい、チームの未来をTrustすることができると思います。正確な現状把握と未来志向で、よい開発をしていきたいなと、これを書きながら改めて思いました。
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